• 標準
  • 大
  • 特大
病院のご紹介
INTRODUCTION OF HOSPITAL
HOME >  病院の紹介 >  各部署のご案内 >  放射線室

放射線室

放射線室は、「診療放射線技師」の資格を持つ3名の職員で、患者様のレントゲン写真等を撮影しており、休日・夜間等救急には迅速に対応できるよう、3名が交代で待機の体制をとっています。
放射線室には次のような装置を設置しています。

一般撮影装置(DR)…全身のレントゲン写真を撮影

全身のレントゲン写真を撮影1
写真①
全身のレントゲン写真を撮影2
写真②
一般的に「レントゲンを撮りましょう」といわれているものが、この装置にて撮影されるものになります。内科的には胸部(写真①)や腹部の写真、外科・整形分野では関節などを含めた主に骨(写真②)の写真です。この装置ではX線を用い、人間の体を透過する性質を利用し外からは見えない内部の様子を観察する事ができます。
当院ではDRとよばれる装置を導入していますので、昔のように直接フィルムにX線をあてるのではなく、検出器にあて瞬時にモニターで画像を確認しコンピューターに保存できる仕組みで撮影を行っています。コンピューターの画面上で濃度などの画質、拡大したり白黒反転など自由に変更する事が可能で、より観察しやすい画像を提供する事ができるわけです。

メモ:DRとはdigital radiography(デジタル・ラジオグラフィ)の頭文字をとった略称。直訳は難しいですが、「デジタルのX線画像」と呼ばれています。直接フィルムにX線をあてていた昔の撮影と異なり、DRでは特殊な媒体にX線をあてます。それを機械で解析しデジタル情報として収集することにより、コンピューター内に保管ができ、画面上で画質を変更したりできるわけです。

マルチスライスCT…X線で全身の任意立体写真を撮影

マルチスライスCT
X線で全身の任意立体写真を撮影
平成18年7月に最新式の16chマルチスライスCTが導入されました。CTとは人体をいわゆる輪切りに切った写真を見ることが出来る機械なのですが、今回導入された装置では「より速く、より細かく、より効率的に」撮影することができるようになりました。

■より速く
今まで30〜40秒も息を止めてもらっていた撮影が、わずか5秒程度止めていただければ終了します。今まで息止めの長さに煩わしさを感じられていた方も息止めの苦しさがほとんどなく非常に楽に撮影に臨んでいただけると思います。

■より細かく
装置の性能が格段に向上したため、1ミリという非常に細かなデータの収集が可能となり、より小さな病変まで把握することができます。

■より効率的に
その細かなデータを用い、再構成をして余すことなく活用し、診断に必要ならば輪切りの画像だけにとどまらず多方向からの観察や3次元画像にて立体的構造を把握できます。。
さて、皆様の最大の関心事であると思います被曝についてですが、それを低減させる機能が備わっています。これは、個人に適した最小限の被曝で最大の効果が得られるようになっており、不要な被曝をさせない仕組みとなっていますのでご安心ください。
また皆様のCT撮影から得られたデータの管理・保存、有効活用に関しましては、当院の診療放射線技師が責任を持って万全の対応をさせていただいています。
新装置導入に伴い、新しい検査も始まっています。日々自己研鑚に努め、地域の方々のお役に立てればと思いますので、検査についてご不明な点は放射線室までお気軽にお尋ね下さい。
これからも全ての検査に全力で取り組んでまいりますので宜しくお願い致します。

MRI…磁気を用いて被曝のないより詳しい画像を撮影

MRI写真1

MRI写真2
当院の放射線室に設置されている機器のうち、唯一放射線を用いない画像検査装置がこのMRIになります。ではX線を使わないで何を使うかと言いますと、強力な磁石を使い、その磁力を用いて画像を撮るわけです。つまり放射線を用いないという事は、放射線室に設置はしてありますが、特長としてまったく被曝がありません。さらにMRIでは造影剤(血流等が見えるようになる薬)を使用せず血流等を画像化できますので身体の負担が少なくなります。全身どこでも任意の断面で撮影でき、特に頭部、脊髄、軟部組織、骨や関節などに効果を発揮しています。
ただし、短所が2点ほどあり、まず検査時間が長い(20〜40分)、そして検査中は「ガガガガガ」と工事をしているような大きな音がします。基本は動かずに仰向けで検査を受けていただきますが、狭い装置の中で窮屈な思いをされるかもしれませんのでご了承願います。
検査を受けられるにあたり要注意する点をあげますと、磁石を用いますので手術等で体内に金属もしくは何かしらの装置がある場合は検査を受ける事ができないかもしれませんので担当医にご相談ください。検査前の注意としてMRI室内には金属を持ち込むことができませんので主に以下のものが挙げられます。
■カード類
(磁気の影響で使用できなくなります)、小銭、携帯電話、車や家の鍵、目がね、補聴器、時計、ネックレス、指輪、下着の金属、ベルト、ボールペン、ヘアピンやピアスなど

■貼付剤など
専用の更衣室を設けておりますので、身体からはずせるものは全てはずしていただくことになります。ホックやボタンのない布製の衣服でお越し頂けると助かりますのでよろしくお願いいたします。

メモ:MRIとはMagnetic Resonance Imaging(マグネティック・リソーナンス・イメージング)の頭文字をとった略称。磁気共鳴画像とよばれ、体内に存在する原子核の磁気的性質を用いて化学情報を得て画像を作成します。レントゲンに写る白黒とMRIで写る白黒はまったく別の意味をもつので特殊な画像検査となります。

MRI写真

骨塩定量装置…骨粗鬆症の検査

よく耳にされると思いますが「骨粗鬆症」の検査に使用する装置を放射線室に設置しています。検査はいたって簡単。痛みもなく、装置の寝台にやすんでいただいて「ウィーン」と約30秒音がするだけで検査終了です。測定結果を若いときの骨の量と比較することにより現在の骨の量を知る目安としていただくことになります。 骨の量というものはどなたでも年を重ねるごとに減っていきます。骨粗鬆症とは骨の量が減りすぎて骨がスカスカになり、骨折しやすくなった状態をいいます。驚くことに寝たきりの原因の第三位に「骨粗鬆症による骨折」が挙げられるほど身近で危険な病気です。そこで”骨の量が減るのをできるだけ少なくする”という予防が最も重要かつ有効となります。骨粗鬆症の検査についてのご説明は、整形外科外来にて行っておりますので、ご遠慮なくおたずねください。

骨塩定量装置

X線テレビ装置…バリウムによる胃・腸の透視検査

X線テレビは、画面にリアルタイムで観察部位が映し出される装置です。観察をしながら向きを変えたり、圧迫したりして、最も見やすい状態にして撮影することができます。当院には2台の装置があり、1つはバリウムなどを用いて胃や腸を観察し、撮影をする幅広く多目的に使える装置、もう1つはデジタルで処理しDSAにも対応している装置です。例えばカテーテルや内視鏡がどこまで進んでいるかを知りたい時にリアルタイムで観察できます。指に異物が刺さって表面から見えない時でも観察しながら処置ができます。骨折したときに整復を行う場合がありますが、この装置で観察しながら行うことがほとんどです。このようにリアルタイムで目的部位を観察できるというのはかなり重宝されております。一般的には健診の胃のバリウム検査で用いられると説明した方が身近かもしれません。

メモ:DSAとはDigital Subtraction Angiography(デジタル・サブトラクション・アンギオグラフィ)の頭文字をとった略称。デジタル処理で引き算をして血管を写しだす技術のことです。造影剤(血流等が見えるようになる薬)を用いますが、それを使用する前の画像と使用した後の画像を引き算することにより、血管だけをリアルタイムに描出することができます。その血管像を用いて、検査や治療をすすめていくことができるわけです。

X線テレビ装置

ポータブル撮影装置…病棟でのレントゲン写真撮影

移動式のX線撮影装置になります。レントゲン写真だけを撮ることができますが、移動式なのでX線の出力条件に限界があり、画質の低下は免れません。しかし当室は1階にあり、一般病棟(2階)や療養病棟(3階)の患者様で当室まで降りてくるリスクが高い方には画質の低下よりも優先すべき検査です。ここで気になる被曝の観点から話をさせていただくと、大部屋のベッド上におられる患者様の撮影時、周囲の方は2メートルの距離をおけばまったく問題ないと実証されています。ですので無理にお部屋から出ていただくことはないのですが、お見舞いに来られている方には退室をお願いしておりますのでご了承ください。

外科用イメージ…手術中に使用

これは手術室内専用の装置になります。前項で説明しましたX線テレビ装置が小型化したものとお考えください。内部の様子は表面からはわかりませんので、X線を用いてリアルタイムに器具と骨の位置関係を観察することにより、細かい調整ができ精度が上がり侵襲を少なくすることが可能になります。

医療用画像診断システム…画像をデジタル保管する装置

平成29年5月に医療用情報画像システムが新しく整備されました。これは皆様の財産である画像をデジタル保管するものです。導入後はフィルムとしてではなく、コンピューター上のデータとして半永久的に劣化のない画像として保管されます。つまり皆様の医療用画像(レントゲン写真を始め、将来的には心電図、エコー、カメラや眼底の画像)を廃棄することなく、財産として保存していけるようになるわけです。
そして将来、近隣病院や大学病院などとネットワークを構築すれば、病病連携、病診連携とつながっていき、医療用画像をどこの病院でも参照することができるようになると考えています。 このシステムを導入したことにより将来電子カルテ化の礎を築けるものと確信しております。

遠隔画像診断システム…当院で撮影した画像を山口大学病院の専門医が遠隔診断する装置

地域の皆様の健康に少しでも役に立ちたいと日々自己研鑽し、誠心誠意をもって対応させていただきますので、ご不明の点等はお気軽にお尋ねください。遠隔画像診断システム
COPYRIGHT(C) MINE-SHI HOSPITAL BUSINESS STATION All RIGHTS RESERVES.